サンタさんはね・・・ホントはね・・・

街が 美しいイルミネーションで彩られる この時期になると思い出す。

娘が言ったことがある。
「今日ね、幼稚園にサンタさんが 3 人来たよ。 一人は園長先生。 一人は Kちゃんのパパ。 二人とも すぐに分かったよ。それからね、もう一人は本物だったよ」。
本物のサンタさん・・・嗚呼。 無垢な心が輝いている。

f:id:Yugure_Suifuyou:20191221164423j:plain

時は流れ・・・中学生になった今、部活での 反省文を長々と書かされている。( あのサンタさんへ向けたキラキラ輝く瞳はどこさ行った?)

 

twitterに ↑ こう書き込むと音楽友達から返信があった。 それぞれのサンタさんへの思い。(ご本人達が快諾してくださったので、書き写します)

 

★  A さん

f:id:Yugure_Suifuyou:20191221164653j:plain

A さんは、息子さんがサンタさんを信じるように、親からのプレゼントとは別のプレゼントをクリスマスツリーの下に置いていたとのこと。 そのせいか息子さんは 小学生高学年までサンタはいる・・・と信じていたらしい。

ある年、息子さんがサンタさんに宛てた手紙の裏に、A さんは 「ダイヤの指輪をください」と書いたそうな。 そして 「サンタさん、こっちの手紙を見てダイヤをプレゼントしてくれたりしてね!?」って言ったら、その手紙に『うらにも (僕からのお願いが) あります』と 息子さんからの添え書きがあったとか。

いかにもお茶目な A さんらしい。そして息子さんの素直な心がまぶしい。楽しい親子の会話 ♪♪

また その後のある年には、【学校から帰るやいなや「ママ!サンタさんは本当はいるよね?!」と。(おそらく同級生にバカにされたと思われ)。そして、クリスマスの朝に、プレゼントを見るより先にカーテンを開けて (雪の上に) 足跡が残ってないか確認してたのを思い出しました。】

プレゼントより先に サンタさんの足跡を確認する息子さん。情景が目に浮かび、可愛くて 抱きしめたいほど愛おしい。 兄姉のいる同級生が おとなぶって ばらしちゃうのよねぇ。 「サンタはいないんだよ」って。 もう少し、夢を見させておいてあげたいけれど・・・。

 

時は流れ・・・Aさん曰く、【 (あんなに可愛かった息子は)今は扱いにくい・・・。 お嫁さんだけの方が気楽 ♫ 】

 

★ Lさん

f:id:Yugure_Suifuyou:20191221170329j:plain

【小学3年生位までサンタさんの存在を信じていました。 朝起きた時、ぶら下がった靴下の回りのプレゼントを探したものです。 小学5年生頃は 寝付けず枕元にプレゼントを置く親の気配を感じ 静かに目を閉じていたものです】

サンタさんの存在を信じていた L さんは、遂に小学5年生で「枕元にプレゼントを置く親の気配」を感じられたらしい。 それでも「静かに目を閉じていた」L さんは優しいなぁ。 「サンタさんは本当は誰か、分かっちゃったよ」って親に言わない 子の心 ♪♪

 

★ C さん

f:id:Yugure_Suifuyou:20191221170746j:plain

【 幼稚園に来た 3 人のサンタさんの内の もう一人って、おとなには見えてなかったりしそう。 子供のときはなんでも見えるから 】との発想。 おおお!  別の展開で新鮮。 なるほど。「 3 人目は幼稚園児にだけ見えていた 本物のサンタさんかも・・・」と考えるとわくわくする。


先日の新聞に【サンタを信じる 大切な心】というタイトルの記事があった。
児童文学者の松岡享子さんによると・・・

☆ 目に見えないものを信じるという心の働きが、人間にとってどんなに大切か。サンタの存在はその人の中に信じるという能力を養います。

☆ 子どもは本当に空想することができるということです。天賦の力でおとなになるに連れて失っていく力です。

☆ 非現実的と思われるかもしれませんが、科学者だって空想することは必要です。目に見えない結果を想像できるから実現しようと思う。詩人や作家なら不可欠でしょう。


現在84歳の松岡さんは、戦時中を振り返る。
食べ物がないとか空襲で街が焼けるのを見たとか、おとなから見れば つらい現実の中でも、子ども達は日々何かしら楽しいことを見つけて生活していた・・・とのこと。 

 

今の子ども達は更に忙しくなって、目的に対して直線的に効率よく動くことが良いとされている。 そんな時代だからこそ、サンタ ( あるいは、妖精・魔法使い・鬼など) の存在は、目に見えないものを信じる力を養える数少ないチャンスかもしれない。


松岡さんの言葉を受けて、娘の小焼けに聞いてみた。 「ねぇ、サンタさんのこと、いつ頃まで信じてた?」
娘は答えた。「 小学4年生の時、どうしてもサンタさんに会ってお話したくて、眠いのを我慢して ( 時々 うとうとしながら?) ベッドの中で頑張っていたよ。そぉっとドアが開く音がしたから 薄目をあけて見た。そしたらさぁ、プレゼント持ってきたの お父さんだった! が~ん、超リアル~。」

そっか・・・その頃、もう気が付いたのね。 ん? でも待ってよ。 

その後も「サンタさんへお願い」という手紙を書いて、サンタさんからも プレゼントを貰っていたよね? 親からと、おじいちゃん、おばあちゃんからのクリスマスプレゼントの他に・・・。 ちゃっかりしてるわね。

「ふふふ、おとなの夢と楽しみを奪っちゃ可哀想でしょうよ」・・・って、あ~たねぇ。