『はがきの名文コンクール』の受賞者発表日が迫っている。インターネットや新聞紙上では 今月21日らしいけれど、その前に受賞者には連絡があるはず。
母は今年も応募したのだろうか?人を驚かせることが大好きな母が まだ何も言って来ないところを見ると、応募しなかったのかしら? それとも、未だに通知を待っているのかしら?(こちらの可能性の方が遥かに高い)・・・・・・ふむ。
せめて応募した気配があるかだけでも、父にそっと聞いてみることにする。
私:「熱中症にかかりそうな真夏日にもかかわらず、お母さんは秋冬物を引っ張り出して眺めてた?」(秋の授賞式に着て行く洋服の品定め)
父:「いや、そういうことは、してなかったよ」
(私の心の声:応募しなかったのかなぁ)
私:「郵便受けを何度も覗きに行ってた?」
父:「そういえば、行ってたなぁ」
(私の心の声:やっぱ、応募した?)
私:「電卓で 桁数の多い計算をしてた?」(時間給を計算)
父:「家計簿らしきものは つけてるけど、桁数まではわからないなぁ」
(私の心の声:う~む。判断できかねる)
父:「そういえば、外付け HD に保存してある写真を拡大して、どれが一番いいかと 相談してきたよ」
私:「えっ、それってどういう意味なの?」
父:「どういう意味だろうなぁ」
(私の心の声:もしや、もしや、佳作にでも採用してもらって、写真が必要になった? それとも、祖母の葬儀の後に『おばあちゃんは、自分の葬儀用の写真を随分前から用意していたけど、これって残された人に手間をかけなくて済むから、大事ね』と言っていた。もしかして母も自分の葬儀用の写真を準備しようとしてるの? もしそうだとするなら、それは それで寂しい)
父:「『外出の時は マスク姿だから、化粧は 目の周りと眉だけでいいよね』と言っていた母さんが、この前は鏡の前で念入りに化粧をしてたよ」
私:「え~! なぁにそれ?」
父:「なんだろな」
(私の心の声:謎が深まるばかり・・・)
1 週間も待たずに結果はわかるのに、一度 気になるとどうも落ち着かない性分の私。遂に母に電話をかける。
私:「ねぇ、今年も応募したの?」
母:「ふふふ」
(私の心の声:応募したかどうかはまだ教えなくて、受賞者一覧に名前が載ったら その時に 皆を「わぁ!」っと驚かせる気 満々?)
私:「今年は何分で書きあげたの?」
母:「4分よ」
(私の心の声:むふふ、うっかり応えてしまったわねぇ。応募はしたのね?)
心の声は隠して 更に尋ねる。なんか、性格悪いかしらん?私
私:「えっ、4分!? 時間給に換算すると、銀座のママをもっと上回ったの?」
母:「(落ち着き払った声で、諭すように)あ~たねぇ、コロナ禍で世の中の人達みんな大変で、銀座のママも同じだと思うわよ。どれだけご心痛されてるかと思うと、今年はそういう計算はしないことにしたのよ。比較するのも申し訳ないもの」
(私の心の声:この発言、まるでアスリートが「対戦相手の負傷している箇所は 敢えて攻撃しない」という美学のようだ。確かに相手を敬うというか、フェア精神は立派だ。だが、これ、母に当てはまります? そもそも、『銀座のママと同じ土俵にあがろうとするのは やめてよ』と昨年 言ったのに・・・)
私:「お父さんが『母さんが写真を探してた』とか『念入りに化粧の練習をしてた』と言ってたけど、どうしたの?」
母:「(のんびりと、歌うがごとく)ああ、あれねぇ。受賞しても今年はコロナのせいで授賞式が中止になって、写真だけ掲載かもしれないし、或いは Web 授賞式になるかも知れないじゃないの? だから、カメラ写りの良い角度とか お化粧の仕方を研究したり、映える写真を探してたのよ」
ううぅうぅ・・・。相変わらずご陽気。 心がお花畑だ。
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追記:(寝ようとしてたら、ベッドの中で思い出したことがあって、また起き出して追記です)
そういえば・・・1 か月半前くらいから、娘の小焼けは 帰宅すると一番先に「ねぇ お母さん、私宛の郵便が来てない?」と聞いていた。
平成生まれは、生まれた時から PCやスマホに慣れ親しんでいて、友達との連絡はもっぱら LINE。ネットショッピングは私と一緒でなけばできないし、 文通友達ができたとも思えない。小焼け宛の郵便が届くことは ほぼ 無いよね?
う~む。
そういえば 去年、小焼けがつぶやいたことがあった。「お! 百万円もらった 大賞の人は、小学生だ」
あらっ、もしかして・・・ 小焼け、あなたも こっそり応募してたの?!
↓ 2019年版です
yugure-suifuyou.hatenablog.com