見知らぬ人々 

2018年6月16日

新聞の歌壇を読んでいると、行間から それぞれの人生が見えてくる。

 

「もう当分恋はしません」と言い切った後に、「ラーメンを作り、鍋ごと食う」という意味の句があった。
切なさの中に、バイタリティも感じられる。

「あなたなら、また素敵な恋ができるよ」と私は ひとりつぶやく

 

都会での生活を生き生きと詠んでいた人が、仕事をやめて田舎へ帰るという句もあった。

「新しい生活に幸多かれ」と祈る。

 

破天荒にもみえる僧侶の句もあった。ある時期から 大病を患われたらしい ご様子。
「日々がんばっていらっしゃるだろうな・・・」と思いを馳せる。

 

こうして、一度もお会いしたことのない人々に、紙面のこちら側からそっとエールを送る。 私は親戚のおばちゃんか・・・