いつも ゆるめの頭のネジが とろけて外れそう

★ 私の職種は屋内での仕事なのだけど、今日は急用で外出する羽目になった。時刻は13時半過ぎ。駐車場まで行くだけで汗が噴き出す。顔や首の汗を拭いながら歩いている営業職らしい人とすれ違う。彼が手にしているのはハンカチではなくタオル。そうよね、タオルでなければ用をなさない程の暑さ。『お互い、がんばりましょう』と心の中でエールを送る。 

それにしても・・・、あぢい。クソ暑い。(いくら暑いからといって、こんな乱暴な言葉を使うと、この前 亡くなった祖母に叱られる。今日はおばあちゃんの魂が 別の人を見守りに行っていて、私の傍にいないことを祈る)

 

車のドアを開けると、今度は熱風の嵐が待ち構えている。 な、なんなのだ、この熱さは! ここはジャマイカか?!(行ったことないけど)。熱風を逃そうと窓を開けたいのだけれど、パワーウィンドゥボタンが熱くて触れない。車の中で倒れそうになる。いつもゆるめの頭のネジが とろけて外れそうだ。

 

子どもの頃、私はすぐに弱音を吐いて「はぁぁ、死にそうだぁ」などと言っていた。すると、いつも背筋を伸ばし, 凜として生きていた祖母が、「これくらいのことでは、人は死にません」と言ったものだった。

今、私は言いたい。「おばあちゃん、この暑さだと、死ぬよ」。

 

 

★『そうだ、暑さ (熱さ) といえば、あのカマキリ君がいた!』と、とろけた頭に 突然浮かぶ。

  

【おれはかまきり】  かまきり りゅうじ
              (工藤 直子さん、『のはらうた』より)

おう なつだぜ
おれは げんきだぜ
あまり ちかよるな
おれの こころも かまも
どきどきするほど
ひかってるぜ

おう あついぜ
おれは がんばるぜ
もえる ひをあびて
かまを ふりかざす すがた
わくわくするほど
きまってるぜ

 

 

かまきりりゅうじくん、君は元気だねぇ。野原の大将だ。

ちょっと外出しただけで、暑さでくたばってしまっている このおばちゃんは眩しいよ。

でもね、おばちゃんは知っている。君が甘ったれたくなる時もあるってことを・・・。そんな時にはおんぶして ほしそうな格好になっちゃうもんね。 

それでいいよねぇ。強がって頑張るときと、思いきり甘えたくなるときがあってこそ、心のバランスがとれるものね。

 

f:id:Yugure_Suifuyou:20200819193735j:plain

(写真はフリー写真 photoAC のEMMAnMA さんの作品をお借りしました)