だってその方が楽しいじゃない?

本日のNHK朝ドラ「虎に翼」。家裁の広報月間の一環でラジオに出ることになった主人公の寅子。「ねぇ、何を着て行くの?」と尋ねられ「特に何も考えてなかった。ラジオは声だけでしょう?」と答える寅子に「だめよ~。特別な日は着飾らなくちゃ~。だってその方が楽しいじゃない?」と女学校からの親友であり義姉でもある花江ちゃんは繕い物をしながら歌うがごとく言う。「そうね」と相槌を打つ寅子と共に、私もハタと膝を打つ(江戸時代のご隠居さんか?)。そうだ、その通り。「人にどう見られるか、見られたいか」じゃなくて、「自分が楽しい」。これよ、これ! あの時代の辛いことや気苦労が多い日々の中でも こうして花江ちゃんは生きてきたのだ。これからもきっとそうだろう。楽しさや幸せは人が与えてくれるものじゃなくて、自分が生み出すもの。

 

と、同時に「丁稚くん(←ここまでがアカウント名)」さんのことが心に浮かぶ。プロのイラストレーターであり、漫画家であり、ミュージシャンでもある「丁稚くん」はお母様(よしこさん)の介護もなさっている。記憶が定かではない日もおありの よしこさん。「丁稚くん」はお顔をメイクし、ジョーカーの格好をして よしこさんの部屋を訪れられる。ある日は「ご機嫌ジョーカー」、ある日は「戸惑いジョーカー」、またある日は「悲しみジョーカー」と テーマ毎にメイクも変わる手の込みよう。さすがだ。「元気か~い? 僕が誰だか わかるかい?」。問いかけに、よしこさんは とても良い笑顔で頷かれる日もあれば、怪訝な顔をなさる日もある。長い期間に わたって単身で介護なさる「丁稚くん」の心の内に思いを馳せつつも、こうしてお母様に関わられる姿に、「丁稚くん」ってすごいなぁと感嘆し頭が下がる。

 

↓ 「丁稚くん」のある日です。エックスより

Xユーザーの丁稚(でっち)くん-detchkunさん: 「本日のご機嫌ジョーカーよしこさんに逢いにゆく https://t.co/7GbkFm7jRX」 / X

 

↓ よしこさんと丁稚くんのある日です

yugure-suifuyou.hatenablog.com

(ここからは余談だし、ちょっと恥ずかしいので書くのをためらったけれど・・・)私は寝る前に楽しかったことを思い起こして眠りにつくことにしている。代わり映えしない日常にも ささやかな楽しみや幸せがあることに感謝。ついでに自分を褒める。例え失敗したことでも「よく頑張ったよ~」と褒める。人前で自分を褒めることは さすがに躊躇するが、心の中 (脳内?) で展開している限りは 誰も困らせは しないだろう。(ブログは備忘録のつもりで書いているので、結果として 褒めている時があるかも? お目汚しでごめんなさい)。人様から褒められる程のものではないけれど、気力と体力を振り絞ったことは自分が一番よく知っている。そんな時「偉かったねぇ。すごいじゃない?」と褒めそやす。おだてられた豚の私は木に登りっぱなし。地面から見上げる空よりは、そよぐ風を感じながら 木の上から眺める空の方が心地良い。たぶん。