忘れ物

2019年2月16日

「ねぇ、お母さん。私が忘れ物をしても、学校まで届けてくれたことないよね? かずま君は甘やかされすぎよ」と娘が言う。

ん? かずま君? そんな友達いたっけ? と私は考える。

 

娘は更に続ける。「必要な物は前の日にちゃんと揃えておけば、忘れ物なんかするはずがないよ。 だいたいねぇ、届けてくれるお兄さんが、反対方向の別の学校だったら、お兄さん遅刻しちゃうでしょ? ったくもぉ~。迷惑かけてからに…」

よくよく聞くと、「かずま君が忘れ物をして、お兄さんが自転車で追いかけて、何分後に追いつくか?」という数学の問題らしい。 

 

ははぁ~ん。 さては、うまく式がたてられなくて、「君が忘れ物さえしなければ、私はこんな問題を解く羽目にはならなかったのだ」と、会ったこともない「かずま君」に八つ当たりをしているのだな。

 

そういえば、娘がまだ幼い頃、祖母から桃太郎の絵本を読み聞かせしてもらっている時、「あのね、お婆さんは川に洗濯に行ったのに、桃しか持って帰ってないよ。洗濯物はどうしたの?忘れたの?」と尋ねたらしい。

う~む。人様のことで、いろいろ心配ごとが多い娘ではある。

 

そういえば、「池の周りを二人で反対方向に走ると、何分後に出会うか?」という問題にも、娘は八つ当たりをしていた。
「いったい何が楽しくて、二人はこんなことしてんの?真夏だったら熱中症で倒れるよ」と。 


母の方が倒れそうです。 もう寝ます。