中学生の憂鬱と「お母さんに叱られるよ!」

★ K 君の憂鬱

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「海に向かって、『ばかやろぉ~!』と叫んできた」と、学校の昼休み時間に K 君が言ったそうな。(私の娘の)小焼けが「昭和か!?」と突っ込みを入れながら、詳しく聞いてみると・・・以下のような話の流れらしい。


以前 「もう女なんか信じらんねぇ」とぼやいていた K 君は、 付き合っていた (と K 君は思っていた) 彼女から 遂に決定的な言葉を告げられたらしい。(※ K 君はいつもは「女子」というのに「女」とわざわざ言ったことに K 君のとまどい・怒り・ショック等が入り交じっている気がする)。

「 K 君が私のことを好きだってわかってるのに 思わせぶりな態度をとって、K 君の気持ちを もてあそんでごめんね」。

えっ?! 「気持ちを弄んで・・・」って・・・中学生にして この小悪魔ぶり。すごっ。
(子どもの頃から「なんか おじさんくさいねぇ」と言われていた私には 夢のような世界だ)。彼女が 将来どのように魔性の女にバージョンアップ?していくか見届けたい気もする。(ただの好奇心)。

 

「それで、K 君は海に行って、昭和をしたん?」と小焼けが問うと、K 君家ではその日、お母さんの誕生日祝いにイタリアンのコース料理を予約していたとのこと。レストランに向かう途中、 夕日が綺麗だったから車をとめて写真を撮ったりしたとか。そのついでに K 君は海に向かって「ばかやろぉ~ ! 」と叫んだだけのことらしい。

 

「女なんかもう信用しない」と宣言したK君は、ふとこちらを見て言ったそうだ。「あっ、小焼けちゃんは別だよ。女と思ってないから・・・(ってそれ、フォローになってる?)。

K君と小焼けは幼稚園からの仲良しだ。「ママと離れたくない」と 涙と鼻水で顔をぐちゃぐちゃにして べそをかく K 君と、トイレが間に合わなかった小焼け・・・。

二人は「(幼稚園からではなく)中学校から新しく 一緒になった友達には、決して知られたくないお互いの秘密」をいろいろ共有している。それゆえ 恋に落ちることもなく、ずっと仲良しのままらしい。

K君はしばらく憂鬱だろう。可哀想に・・・。

 

 

★ J 君の憂鬱

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期末テストの答案用紙が返却されている時期だ。テスト問題の解説は 授業中に先生がなさるので、自分がどこを間違ったかは理解できる。ほとんどの生徒はそれぞれに問題用紙と答案用紙を持ち帰り、親にも見せる(まだ中学生なので可愛い)。

しかし、J 君はその答案用紙を学校の自分のロッカーに仕舞い込んでいるらしい。
「なんで~?」と尋ねると、「期末テストって、9 教科のうち 7 教科も筆記テストがあるっしょ? 1 教科ずつ持って帰って親に見せたら、7 回も怒られるよ。全部まとめて見せたら 1 回だけで済む」とのこと。

「そっかぁ、賢いね!」・・・って、ここ、褒めるとこ? しかし、J 君は将来おもしろい発想をして起業しそうな予感。J 君の将来も見届けたい気がする。

J 君はしばらく憂鬱だろう。がんばれ~。

 

 

★ J 君の話を聞いてふと思った。「(そんなことしたら)お母さんに叱られるよ」と、真っ直ぐな心で思えるのは いつまでかなぁ?  それは 幼い子ども同士の戒めの言葉であり 「良い子になるための魔法の言葉」かもしれない。 何歳頃まで効き目があるのだろう?

「お母さんに叱られる」というのは、電車の中など公共の場で「騒いだら あの (目の前の) 怖いおじさん (おばさん) に怒られるからやめなさい」ということではない。

知らない人に怒られるから「してはいけない」のではない。 前もって「人がたくさんいる所で騒いだら  みんなに迷惑がかかるからダメ」とか「友達を悲しませるようなことをしたり、言ってはいけない」と教えておき、そのことが守れなかったら「お母さんに叱られる」ということだ。


以前、テレビでタモリさんが「バカだな、お前」と若手芸人さんに言ったことがあった。すると その場にいた幼稚園児が「人のことバカって言ったら お母さんに叱られるよ!」と言った。幼い子からの思わぬ言葉に、一瞬たじろいだタモリさんが「お母さんって、誰のお母さんだよ?」と尋ねると、幼稚園児は当然のように言った。「タモリさんのお母さんにだよ」。無垢な心が輝いている。まぶしい・・・(遠い目)。

その時 タモリさんは既に結構な年齢だったので、お母さんに叱られているタモリさんを想像すると愉快だった。

 

☆ 音楽友達の D さん(おそらく 40 歳は超えてらっしゃると思われる)、時々お母さん(よしこさん)に叱られる・・・。

ご自宅の 2 階で音楽配信をされているのだが、 ライブ中の部屋のドアを開けて お母さんが「そんな大きな音を出したら、ご近所迷惑でしょ? やめなさい」等と言われる声が マイクを通して聞こえる時がある。 D さんは「はい、わかりました。やめますよ」と優しく返答される。そんな素直な  D さんも まぶしい・・・(遠い目の私)。

「あ~あ、お母さんに叱られちゃった・・・」。 私達リスナーは、D さんライブでオリジナル曲を聴く楽しみの他に、「今日は よしこさん ご登場かな?」と、ハラハラ ドキドキする。(そして、ちょっぴり ワクワク。ごめん!)。

叱ってくれる母のいる ありがたさでもある。