小さく「あっ」と驚く

昨日の新聞の オピニオン欄を見て、「あっ」と驚いた。 タイトルは「障害? なんぼのもんじゃい!」とあった。「自分の足では歩けない」 「周りの音が聞こえない」 「声を出すことができない」という障がいを持って誕生した「奇跡のように可愛い赤ちゃん」。そのお父さんからの投稿だった。 

私の内なる「なんぼのもんじゃい おじさん」」と「てやんでぃ おじさん」↓  が顔を出す。

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↑ この記事をブログ投稿した 1か月半後に、新聞紙上で「なんぼのもんじゃい!」さんを発見。

なんだか嬉しい。 ここにも、自分を励まし、お子さんを励まし、頑張る「なんぼのもんじゃい !」さん がいらした。 

私の身内にも障がいを抱えて懸命に生きている者がいる。 この投稿のお父さん(ご家族)と赤ちゃんに たくさんのエールを送りたい。

 

新聞といえば、以前にも「あっ」と驚いたことがあった。はるか昔、趣味のサークルの仲間だった方が、新聞に写真入りで載っていらした。 医学界での大きな進歩となる発見をされたとのこと。 

私の所属していた趣味のサークルは、「同じ楽しみで繋がっている」のが基本であり、個人的なこと(年齢・勤務先・家族構成・学歴など)は、ご本人が自ら話されること以外は、わざわざ尋ねたりすることもなく、どなたも「さん付け」で呼びあっていた。その方については、穏やかな口調で話される 物静かな印象があった。 

暫くして私は 結婚や転勤で そのサークルも土地も離れた。新聞を通してではあるが、十数年ぶりの再会。この期間、その方は 日々たゆまぬ研究を重ねてこられたのだと頭が下がる。

 

新刊案内を見ていて「あっ」と驚いたこともあった。新聞の歌壇で 何度も名前をお見かけする方が、歌集を出版されたという記事が載っていた。

歌壇・俳壇に登場する短歌・俳句には、自然・日々の暮らし・情景・心情を詠まれたもの…等がある。 なるほどと頷いたり、くすっと微笑ましかったり、 ぐっと心に迫り来るものも多い。

歌や句には それぞれの持ち味というか魅力があったが、その中に、まるで別の視点から切り込んだような鋭さのある歌があった。「異彩を放つ」とは こういうことなのだろうか。その方の歌は 時には難解な、なんかいな?と考え込ませるものもあった。

早速、新刊の歌集を購入する。添えられたエッセイを読みつつ、そうか、こういう世界観をお持ちだったのか・・・と新たな発見をする。そして 私 のような凡人には 思いもつかないような発想・才能をお持ちなのだと ひたすら感嘆する。

 

そういえば 先日、実家に立ち寄った時、母も「あっ」と驚いていた。
実家では母の仕事場が奥にあり、インターネット環境もその部屋には整っている。だが、離れた場所にあるリビングでスマホや i  Padを使うにはWi-Fiの電波が弱いとのこと。

私は急ぎの調べものがあり、スマホでネットに繋ぎたいけれど、大丈夫かなぁ?と思いつつ、無線LAN ルーターのパスワードを尋ねると、母が「Wi-Fi の箱の中にあるわ」と奥の部屋に探しに行ってくれた。

そして、戻って来たら 箱を二つ抱えている。 自分で「どうして、二つもあるの?」と驚いている。 父が言う。 「電波が弱いからと、中継器を買ってきたじゃないか」。 母は「あっ、そうだった。中継器 買ったよね。箱を見ても まだ思い出せなかったわ。記憶力かなり危ないねぇ」と人ごとのように笑っている。

その無線LAN中継器は コンセントに差し込むだけてOKらしい。 おおお! Wi-Fi ルーターだけだと、スマホの電波受信の強さを示す「扇形アンテナ」が根元の部分だけだったのに、中継器を使うと見事に最大を示す。すごっ。

「なんと! これは優れものねぇ。便利ねぇ」と買ったのをすっかり忘れていた母は新鮮に驚いている。こちらの方が別の意味で驚く。

 

今日、冷蔵庫を開けて「あっ」と驚いた。 お気に入りのプリンを多めに買ってお楽しみにしていた。まだ残りが幾つかあるはずなのに、無い!

記憶の糸を辿る。 昨日1個食べた。娘の小焼けは2個は食べていた。それから…と購入数から引き算をする。 ほら、まだあるよね? いや、朝食後の忙しさの どさくさに紛れて、私、無意識に食べた? もしそうだとすると、母の物忘れの心配をしている場合じゃない。自分の心配をする番がもう来た? いやいや、そんなはずは・・・。

しかし…プリンが無い!ことだけは紛れもない事実。 私はもう おとなだ。家族の誰かが食べてしまったとしても、それくらいのことで怒りはしない・・・。 う、う、う・・・(泣くんかぃ!?)

 

平凡な日々の暮らしの中にも 小さく「あっ」と驚くことは結構あるなぁ、と思う。

「今こうしている間にも、日本中、いえ、世界中のどこかで誰かが、 あっ と驚いているかも」と考えると楽しい。